犬の被毛の種類と毛包
毛包は鼻と肉球を除いた真皮のどこにでもあります。
持毛が生える周期には成長期、退行期、休止期の3つの時期があります。
新しく成長を始めた被毛は、皮膚に残っている古い被毛を最終的に押し出します。
多くの犬は季節ごとに新しい被毛が成長して生え変わりますが、プードルや北極圏にいる犬種などは例外です。
また、屋内で人工の光を浴びている犬は、1年中毛の生え変わりが起こる傾向があります。
皮膚を補う被毛の生え方には、基本的に次の3種類があります。
ダブル:硬い主毛と密集して生えるきめの細かい副毛をもつ、ジャーマンシェパードのような犬種
短毛:主毛あるいは副毛のみに一様に覆われている犬種。主毛のみの犬種としては、ロットワイラーなど、副毛のみはスムーズヘアード・ダックスフンドなど。
長毛:長く柔らかい副毛で一様に覆われたコッカー・スパニエルのよな犬種、あるいは羊毛で覆われたプードルのような犬種。
毛包は通常、被毛が頭から尾に向かって自然に生えるように、皮膚の中で決まった角度を持っています。
それぞれの毛包基部に付着している小さな筋肉は、毛包を直立させて、被毛を絶たせる働きをしています。これによって、寒い時には断熱効果が高まります。“Raised hackles”(首周りの毛が逆立つ現象)も、この働きによる犬社会の重要なサインです。
触毛は(ヒゲ)は特殊な毛で、通常のものより長く太くなっています。鼻口部や顔面にみられ、接触に対してとても敏感です。
同様の小さな「ヒゲのような毛」は、被毛全体に散在しています。
やさしくわかる犬の皮膚病ケア~より抜粋